この事例も今回が最終回です。
結果は、当方が請求した、過去3年間の未払い残業代.深夜手当が100%払われました。
前回お話しした、未払い残業代の請求の手紙は、依頼者の女性が工場長に渡したそうです。
それを読むなり、工場長は、『できるだけはやく返事する。』と言ったそうですが、実にスピード解決でした。
未払い残業代は翌月の給料日に月給と一緒に払われたのです。
たまたまその月が、12月だったので、結構な金額のボーナスになったと、依頼者の女性も大変喜んでいました。
この方の雇用契約はボーナスは無いのだそうですから、残業代のさかのぼり払い分だとしても、やっぱりうれしいのでしょうね。
お子さんがお国で学校に通っているとのことで、『クリスマスに一時帰国する費用が出た。』と言っていました。
というわけで、会社もきちんと未払い分を払ってくれたし、その女性も今でも現職でがんばって働いているとのことですし、お役に立てて本当に良かったです。
おしまい。
ここに書かれていることは、フィクションではありませんが、個人情報保護の観点から、内容を多少脚色しています。また、個人を特定できるような内容のご質問にはお答えできませんのでご了承下さい。
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☆ このブログを読んで下さっているあなたへ
くどいようですが、給与明細書は、必ず、最低でも2年分は持っていましょう。
この事例でも、未払い残業代がある事の証拠として大いに役立ちました。
そして、トラブルが起きたときに、一番早い解決方法は、やはり、直接交渉です。 円満に解決できるようなら直接交渉が一番良いです。
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私自身も学ぶ事が多かった今回の時給違いのケースですが、いつも、すんなりと解決できるわけではありません。会社の対応も予測しながらの請求ということになります。社長が逆切れして解雇されたケースもあります。もちろん、そんな解雇は100%無効ですから怖くも何ともありませんが、無効と認めさせる手続が結構大変です。
直接交渉が無理なら、労働基準監督署への相談、紛争調整委員会へのあっせん申請、労働審判への申立、民間ADR機関への申立、など多種多様な解決手段もあります。