平成22年度の精神障害労災認定件数

厚生労働省は。平成22年度の労災認定件数を発表しましたが、その中で、精神障害について労災認定した件数などについて、プレス発表しました。それによると、申請件数は1,181件で過去最高となったとのことです。

精神障害等の労災補償状況というタイトルで、数字だけがまとめられていますので、少しまとめてみます。以下は、全て精神障害について労災認定されたものだけの数字です。

平成22年度の申請件数:1,181件

平成22年度中に労災認定された件数: 308件

(H22年度以前に申請されてH22年度中に認定されたものを含みます)

上記の件数のうち、自殺(未遂も含む)については、

申請件数: 171件

H22年度中に認定された件数: 65件

精神障害の発症の原因となったと考えられる大きな出来事

(労災認定されなかった申請も含みます)

1位: 上司とのトラブルがあった・・・・・・・・・・・・・・・ 187件

2位:仕事内容、仕事量の大きな変化を生じさせる出来事があった  113件

3位: 悲惨な事故や災害の体験(目撃)をした・・・・・・・・・・・ 75件

4位: 重度の病気やケガをした・・・・・・・・・・・・・・・・・ 66件

5位: ひどい嫌がらせ、いじめ又は暴行を受けた・・・・・・・・・ 58件

等となっています。

5位は、いわゆるパワハラですね。セクハラは27件でしたから、パワハラの方が上回っています。

精神障害を発症する現認一つに長時間労働が挙げられますが、労災認定された308件のうち、100時間以上の残業(休日勤務を含む)をしたケースが100件、ですが、20時間未満のケースでも56件となっています。また、出来事による心理的負荷が極度である場合などは、残業時間に関係なく労災認定されているケースもあり、これは83件となっています。

年齢別に見ると、20歳から50歳未満の層に集中していて、50台がやや低い数字となっています。また就業形態別にみると正規職員の数が、280件と圧倒的に多く、契約社員、パート社員は11件となっていますが、これは労災申請をした件数の差によるものと考えられます。残念ながら、男女別や病名別の統計資料はなく、今後の資料の提供を待ちたいと思います。

プレス発表の詳しい内容はこちらへ、http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000001f1k7.html

新たな情報が入りましたらまたupします。