ユニオンってなんですか?

ユニオン(Union)とは人の集まりですから、労働法の世界では働く人の集まり、つまり労働組合(組合)ということになります。

組合と聞くと、会社の中にある組織で、「ウチの会社の組合」などと呼んだりして、身内のように捉えていることが多いかもしれません。これは社内組合のことですね。でも、社内組合の場合には、管理職以上の役職者、パートタイマーやアルバイトは加入できないということがあったりして、同じ会社で働きながら、地位や、雇用契約の種類によって、組合員だったり、非組合員だったりすることが出てきます。これはその社内組合が決めたからそうなっているので別に法律に違反したりはしていません。

これとは別に、社外組合や合同労組と言って(ユニオンは社外組合のことを指す場合が多いです)、文字通り会社の外にあって、誰でも加入できる労働組合があります。ネット検索するとたくさん出てきます。最近、学生アルバイトの方が加入して話題になっているユニオンもありますね。ユニオンは働いている人なら、名称肩書にかかわらず誰でも入れる、一人でも入れることを原則としていますが、ユニオンによっては個別の決まりがあるかもしれませんので、ご自身でご確認ください。

では、労働組合は何をしてくれるのかといえば、働く人たちの労働条件の向上や改善について組合という組織を通じて会社と交渉して、より多くのものを勝ち取ってくれることです。社員がたったひとりで、社長と交渉しても力関係に大きな差がありますから、どうしても自分の要求のすべてを通すことは難しいですが、組合という社員が束になった組織で会社と交渉することで(団体交渉と呼んでいますが聞いたことがあるかと思います)、より多くの要求が通る可能性が高くなるということです。この組合活動の目的は、社内組合でも社外組合でも同じです。

組合は労使トラブルの解決にも力を貸してくれます。パワハラやマタハラの被害にあっている、給料を一方的に大幅にカットされた、レジの不足金を自腹で払わされた、などなど自力での解決が難しいと思った時は、ユニオンに相談してみるのも一つの方法です。