うつ病と労災補償

会社で、セクハラやパ和腹を受けたり、長時間労働や過重労働が重なり、うつ病や統合失調症などの精神疾患になってしまうことがあります。

このようなときに、よく言われるのが、『それって、労災じゃないの?』です。現実に労災がら給付を受けている方もいらっしゃいます。

このコラムでは、労災の基本的な知識と、うつ病や統合失調症などの精神疾患の労災申請や認定までの道のりをご説明していきます。

まず、精神障害の労災申請はどのくらいの件数が認定されているのでしょうか?

平成21年度の統計が厚生労働省から発表されていますが、件数はかなり少ないものです

まず、平成21年度中に労災認定された精神障害は、全国で、234件にすぎません。

認定された割合は、判定の対象となった申請(一部平成21年度前の申請も含まれています)件数は、852件ですから、認定率は27.5%と発表されています。

労災は申請してから、認定か否認定の判断が出るまでに最低でも、6カ月、長ければ1年以上の時間がかかりますから、この852件のうち平成20年度以前に申請されたものも含まれています。単純に平成21年度中に申請された件数だけを見ると、1136件となっていて、前の年よりも22.5%増えています。

それでも、平成17年度から、申請、認定件数ともに、毎年増加していて、平成22年度の統計がもうじき発表されると思いますが、景気の停滞に伴って、職場環境が悪化し、パワハラや過重労働が増えていると思われますので、件数は増加していると思います。

このような状況を踏まえて、次回以降、労災の基本的な考え方、給付の内容、申請の仕方、不支給となってしまった時の対応などについて書いていくことにします。

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